先日の天声人語に日本画家平山郁夫さんの話が載っていた。
若い時院展に出品した作品にある批評家の院展評に「面白い味がある」と褒められた。
その言葉を励みにして絵を描き続けた。そして連作シルクロードを描いた。
また、日本画家の片岡球子さんは展覧会に出品作品が毎回落選していた。
その絵を見て日本画家の小林古径さんがこのような絵を描き続けなさいと言った言葉に励まされ「つらがまえ」のシリーズが描きあがった。
日本画の大御所と言われる人も若い時はこのような言葉を貰って描き続ける力になってきた。
名を世の中に出して知られるようになりたい、
また、お金をたくさん得て成功者になりたいと思う、
そんな気持ちで日々努力するのは誰にでもある事だろう。
しかし、個人として生きて行くのに大切なのは自分はこう生きようと決める事、
或いはその方向に向かって歩くことではないだろうか。
平山さんはある評論家が、片岡さんは小林さんが背中を力強く押してくれて自分の道へ進んだ。
背中を押してくれる人がいなくとも悲しむ事はない、自分が歩み始めればいいのだ。
そして自分がこう生きよと思う時は小さな自分にまとまってしまわないようにしよう。